この記事では、ドナウ川の近くにある世界一美しいと言われるブダペストの国会議事堂をメインにその周辺の見逃せない観光地をご紹介します。
あなたは今日本の国会議事堂をパっと思い浮かべることはできますか?
ハンガリーの国会議事堂はミニチュア模型のような細かくて繊細な造りで、昼に行けばその細かな造りと豪華な内装を見物できますし、夜に行けば光で金色に輝く国会議事堂を見ることができます。
ブダペストの中でも1,2を争う観光名所で実際に見て感動しました。
また、その周囲のセーチェーニ鎖橋や、民族博物館、イシュトヴァーン大聖堂など合わせていくと数倍楽しめる場所も一緒にご紹介します。
ハンガリー観光に興味のある方はぜひご覧ください。
国会議事堂とその周辺への行き方
国会議事堂へは、地下鉄かトラムで行くことをおすすめします。
地下鉄の場合はM2線に乗り、国会議事堂のすぐそばの駅「Kossuth Lajos tér」駅で降りて地上に上がればそこは国会議事堂です。
トラムの場合は、2番のトラムが国会議事堂のすぐそばを通ります。両サイドに停まるので、
- Parliament, Visitor Centre駅
- Kossuth Lajos tér M駅
のどちらかで降りればすぐ近くが国会議事堂です。トラムから見る国会議事堂も素敵なので、余裕のある方はトラムからもぜひ見てみてください。
今回は国会議事堂だけでなくその周辺の観光地もお伝えします!下記の地図に場所とそれぞれの名前を記載していますので、説明の場所とよく照らし合わせて場所を確認してください。
① 世界一美しい国会議事堂
まずご紹介するのはブダペストのシンボル的な存在である、世界で一番美しいと言われている国会議事堂です。
ペスト側のドナウ川ほとりにあるネゴシック様式の建物で、1902年にシュテインドル・イムレの設計で建てられました。
まるで精巧に造られた模型のような美しい外装を見ることができます。
内部は、600以上の部屋があり、絵画や彫像、壁にかかっているタペストリーなど豪華な内装にもうっとりするでしょう。
廊下に置いてある灰皿やトイレなど細部までこだわった装飾も見ものです。
内部に入ることができるのはツアーのみで、日々人気で満員なこともあるので、オンラインで事前予約しておくことをおすすめします。
【国会議事堂ガイドツアー申込方法】
- 入場料:6,400フォリント(約2,100円)
※オンライン購入の場合は電子手数料290フォリントがかかります。
※オンライン購入の場合はメールアドレスの登録or Facebookでのログインが必要です。 - ツアー時間:45~50分
- ガイド開始時間(英語の場合):10:00、12:00、12:30、13:30、14:30、15:30
- 対応言語:ハンガリー語、英語、フランス語、ヘブライ語、ドイツ語、ロシア語、イタリア語、スペイン語(8言語)
また、夜になるとライトアップされて外装が金色に輝きます。
夜のドナウ川ほとりを歩きながらこの国会議事堂尾そばを通りましたが、それは言葉では表せないほどきれいでエモーショナルな時間でした。
昼は内部でガイドツアー、夜はぜひ国会議事堂の周りを一周散歩してみてください!
② ブダとペストを繋ぐ|セーチェーニ鎖橋
ブダペストはドナウ川は境に、王宮の丘があるブダ側と英雄広場やオペラ劇場、聖イシュトヴァーン大聖堂があるペスト側で分かれています。
その中心を結ぶ橋がこのセーチェーニ鎖橋です。
ただの橋が観光名所になるほど立派な建造物で、最初にドナウ川を橋で結んだ橋としても有名で文化を発展させた橋としても有名です。
交通量がすごく、常時車が通る橋です。もちろん徒歩でも渡ることができます。遠くから見るとそうでもないですが、鎖を間近で見るとその大きさに驚きますよ!
▲両端には獅子の像が橋を見守っています。
そして、このセーチェーニ鎖橋も夜は金色にライトアップされてとてもきれいです。
国会議事堂からドナウ川を南下してセーチェーニ鎖橋まで歩く散歩道はとてもロマンチックな雰囲気なのでおススメです!
▲セーチェーニ鎖橋のライトアップ
③ナチス・ドイツの悲劇|ドナウ川遊歩道の靴
もし、国会議事堂とセーチェーニ鎖橋を移動することがあれば、途中に謎の人だかりを見つけると思います。
なんと川のほとりに固定された靴の銅像がいくつも並んでいます。
その名も「ドナウ川遊歩道の靴」。実は、この靴は記念碑でブダペストの悲しい歴史を表すオブジェなのです。
1940年代ハンガリーでは、ヒトラー率いるナチス・ドイツの支援を受けていた「アロー・クロス・パーティー」という政党が権力を握っている時代がありました。
その政党は反ユダヤ教の集団で、ブダペストにいたユダヤ人を暴行と虐殺によって迫害しました。
およそ8000人のユダヤ人がハンガリーから追放され、その途中約2000人がドナウ川のほとりで射殺もされたそうです。その射殺時、その時靴は高価でハンガリー人にとって貴重な靴を脱がして射殺をしたそう。
その時の悲劇を忘れずに、今もなお靴のオブジェは存在感を示しています。そのせいか、ところどころに追悼の花束が置いてあります。
【碑文】
To the memory of the victims shot into the Danube by Arrow Cross militiamen in 1944-45. Erected 16 April 2005.”
(和訳)1944-45年、アロー・クロスによってドナウ川に撃ち落とされた犠牲者たちに捧ぐ。2005年4月設置
④ 初代ハンガリー国王所縁の聖堂|聖イシュトヴァーン大聖堂
ペスト側でひときわ目立つ聖堂が、ブダペスト最大の聖堂「聖イシュトヴァーン大聖堂」です。
セーチェーニ鎖橋から徒歩で5分ほど歩いた場所にあります。
地下鉄の場合はM1線「Bajcsy-Zsilinszky út駅」で降りると目の前にあります。市内バスで行く場合は9番のバスを探して乗りましょう。
1851年の着工から約半世紀かけて1905年に完成したおよそ8500人が入る壮大な大聖堂です。
2つの尖塔と直径22mの真ん中のドームが目印です。
イシュトヴァーンとは、初代ハンガリー国王の名で、正面入り口からはイシュトヴァーンの銅像が見えます。
正面右側が教会・宝物館で、左側はドーム周囲の展望台の入り口があります。
宝物館・展望台は有料です。展望台はエレベーターで昇ってブダペストの街並みを眺めることができます。
近くにはハンガリー料理はもちろんたくさんのカフェやレストランがあるので、休憩しながら目指すと飲食も観光も同時に楽しむことができると思います!
【聖イシュトヴァーン大聖堂の概要】
- 入場料:本館は無料(寄付場所はあり)
- 展望台:500フォリント
- 宝物館:400フォリント
- 営業時間:9:00~17:00(土は~13:00、日は13:00~)
- 展望台:9:00~17:00(10月~3月は10:00~16:00)
- 宝物館:10:00~18:00(10月~5月は10:00~17:30)
- 定休日:無休
- 展望台は晴天時のみ入場可能
⑤ 元最高裁判所の博物館|ブダペスト民俗博物館
国会議事堂の真向かいにあるネオルネッサンスの非常に美しい建物は民族博物館です。
元々は最高裁判所でしたが、今ではハンガリーの出土品をはじめ、民族衣装や文化家具などの展示が充実していて合計で約20万点の展示物があります。
建物の内装にも注目で、豪華な階段周りや老化はどこかの宮殿かのような美しさと豪華さを出しています。
しかし、2020年5月現在、この博物館は完全に閉鎖されていて、2021年に英雄広場の近くで真新しい建物で改装されるそうです。
今は国会議事堂のツアーと一緒に外装を見て周るとより美しいハンガリーの建築を深く知ることができるはずです!
まとめ|ドナウ川沿いを歩きながらブダペストを感じよう
今回はブダペストのペスト側、ドナウ川に沿ってある観光名所をご紹介しました。
ブダペストは改めて国会議事堂も橋も大聖堂も建造物が立派で美しいと感じました。
昼とはっきりと色がわかる鮮やかなものもいいですが、夜に金色にライトアップされる建造物たちにも注目です!
そんな美しいハンガリーにもドナウ川遊歩道の靴などのナチス・ドイツ時代の悲劇があることもお伝えしました
日本に核被弾の黒歴史があるようにどの国にも黒歴史はあるものですね。観光名所にはそういったものが後世に伝えるためにあるものもたくさんあります。
「観光するのであればそんな黒い背景も知って、そういった部分も含めて海外旅行をしたい」という学びが私にはありました。
国会議事堂は世界一美しいと言われるほどなので、外観はもちろんツアーにもぜひ参加してみてくださいね。
それでは最後までお読みいただきありがとうございました!